最近のエアコンには「お掃除機能付き」と書かれたモデルが増えていますよね。
「自動で掃除してくれるならラクそう!」と思って選ぶ方も多いですが、
実際のところ、ハウスクリーニングの現場にいると
**「お掃除機能はなくても良いのに…」**と感じる場面がとても多いです。
今回は、その理由をわかりやすくお伝えします。


① “お掃除機能”はフィルターしか掃除しない
まず知っておいてほしいのは、
お掃除機能付きエアコンが掃除してくれるのは “フィルターだけ” ということ。
エアコンの本当の汚れはどこに付くかというと…
・吹き出し口
・熱交換器(アルミフィン)
・送風ファン
など、内部の湿気がたまる部分です。
ここにカビがびっしり生えるのですが、
お掃除機能ではここは一切キレイになりません。
結局、内部は通常のエアコンと同じように汚れが溜まり、クリーニングが必要になります。

②構造が複雑で、クリーニング料金が高くなる
お掃除機能付きエアコンは、内部にモーター・配線・センサーがたくさん入り、
とても複雑な構造になっています。
そのためプロが分解する手間が増え、
・作業時間が長い
・故障リスクが高まる
という理由から、
クリーニング料金も普通のエアコンより高くなります。
「自動で掃除してくれるから楽になるはずが、
むしろ維持費が高くつく…」というケースが多いんです。
③故障しやすく、修理代が高い
お掃除機能付きの装置は精密で繊細です。
そのため、よくあるトラブルは…
- ホコリを集めるダストボックスが詰まる
- 自動掃除中にエラーが出る
- お掃除ユニットのモーターが動かなくなる
そして最も問題なのは、
修理費がとても高いということ。
フィルター掃除機能の部分だけでも、
基板交換などで2〜5万円以上かかることも珍しくありません。
普通のエアコンなら必要なかったトラブルが増えてしまいます。
④自動掃除は結局「ホコリを移動しているだけ」の場合も
お掃除機能付きは、フィルターのホコリを
・ダストボックスに集めるタイプ
・室外機側へ送り出すタイプ
があります。
しかし実際には、
ホコリを集めきれずに内部に散らばっているケースが多いです。
その結果──
・内部にホコリが溜まりカビの原因に
・フィルターの目詰まりが進む
・エアコンの風量が落ちる
など、「むしろ汚れやすくなる」状態に…。

⑤普通のエアコンのほうが長持ちで、掃除もしやすい
現場の実感として、
シンプルな構造のエアコンのほうが長持ちし、トラブルも少ないです。
プロの目線でおすすめするのは、
「お掃除機能なし+フィルターを月1回洗うだけ」
これが一番コスパも耐久性も良いと感じます。
内部クリーニングもしやすく、
費用も安く済むため、長い目で見るとメリットが大きいんです。
✔まとめ
お掃除機能付きエアコンがいらない理由をまとめると…
- お掃除してくれるのはフィルターだけ
- 内部のカビは普通のエアコンと同じように発生する
- 分解が複雑でクリーニング料金が高くなる
- 故障しやすく修理代が高い
- ホコリが本体内部に溜まりやすい
便利そうに見えて、実はデメリットが多いのが現実です。
もし新しくエアコンを購入するなら、
「お掃除機能なし+シンプルなモデル」
を選ぶことをおすすめします。

